トリミング/グルーミングの際、犬種によっては、お耳の中の毛を短くする犬もいます。
この記事では、お耳の毛問題として取り上げ、お耳の毛の役割や、お手入れの方法などをお伝えしています。
愛犬をサロンに出す前や、お家でのお耳掃除前に是非、読んでいただきたい内容です。
~目次~
①犬の耳毛の役割
②犬の耳毛、お耳の状態をチェックしよう
③耳毛カットする主な犬種
④犬の耳毛、抜く?切る?
⑤犬の耳毛カットの際、使用する道具
⑥お家でのお耳のお手入れ
⑦イヤークリーナーの落とし穴
⑧まとめ
犬の耳毛の役割
犬の耳毛には、自浄作用があることをご存知ですか?
犬の耳毛には、自浄作用があり、お耳の中の汚れを自然に出す効果、鼓膜などを保護する効果などがあり、耳毛はとても重要な役割を担っていることが分かってきています。
そのため、無理に綿棒など、固いもので汚れを取ったり、耳掃除してしまうと、キレイにしているつもりが、返ってお耳本来の機能を邪魔し、お耳も赤くなってしまったり、傷ついてしまう可能性があります。
犬の耳毛、お耳の状態をチェックしよう
犬の耳掃除をする前に、必ず確認してほしいこと
・犬が耳を触られて嫌がったり、痛がっていないか
・犬の耳が赤くなっていたり、腫れていないか
・犬の耳から変なニオイがしていないか
・犬が耳をかゆがっていないか
以上のことを、犬が気にしている場合、お耳に何らかの問題を抱えている可能性があります。普段から、愛犬がお耳を気にしている様子はないか、よく観察してあげましょう。
万が一、お耳の状態がよろしくない場合は、獣医さんに一度診てもらってもいいですね。
耳毛カットする主な犬種
犬種の中には、被毛と同じように、耳毛が伸び続ける犬もいます。
普段、トリマーが耳毛カットしている主な犬種を挙げてみました。
プードル/シーズー/シュナウザー/マルチーズ/ヨークシャーテリアなど。
最近よく目にするミックス犬、マルプー(マルチーズ×プードル)/マルシーズー(マルチーズ×シーズー)なども、耳毛カットをしています。
犬の耳毛、抜く?切る?
ひと昔前までは、犬の耳毛は「抜く」ものだと考えられており、耳毛を抜く道具=カンシも主流なものでした。
しかし、近年、耳毛には自浄作用など、とても重要な役割があることが分かり始め、耳毛を「抜く」のではなく、「カットする」ことが推奨されています。
獣医さんでは、お耳の病気になった際、治療のために、耳毛を「抜く」方法もあるようですが、トリマーやグルーマーのいるドッグサロンでは、耳毛を「カットする」サロンも増えてきています。
もちろん、DOG GROOMING cottonでは、耳毛は「カットする」ことになります。
犬の耳毛カットの際、使用する道具
・耳毛切りハサミ
耳毛を小さなハサミでカットします。カットすることで、犬に痛みもなく、ツルツルに短くなりすぎず、安全に耳毛をカットすることができます。
・バリカン(ミニバリカン)
バリカンの刃の幅が短いものもあり、振動も少ないバリカンもあるため、時間をかけず、痛みもなく、お耳の毛をカットすることができます。
お家でのお耳のお手入れ
飼い主さんの中には、お家で愛犬の耳のお手入れをされている方も少なくないかと思います。
しかし、お家でお耳のお手入れをする際、どの道具を使うか、触り方など、犬にとって、お耳はとても敏感な部分となるため、慎重にお手入れしてあげましょう。
犬の耳はとても繊細で傷つきやすいため、人間用の綿棒や、耳かきなどは、使用しないようにしましょう。
愛犬のお耳のお手入れは、やわらかいコットンを濡らし、やさしく拭ってあげる程度にしましょう。
イヤークリーナーの落とし穴
耳掃除の定番アイテムのイヤークリーナー。
しかし耳の奥に炎症が起きている場合や、鼓膜が傷ついている場合、イヤークリーナーを耳に入れて何度ももみこむことで悪化する可能性があります。
耳の状態は、見た目では分からないことも多く、使う前に獣医師さんに相談して、使い方をしっかり指導してもらいましょう。
まとめ
犬の耳毛は、「抜く」のではなく、これからは「カットする」!
犬の耳には、元々自浄作用があり、無理に耳掃除などすることで、反対に傷つけてしまったり、耳の状態が悪化してしまう可能性があります。
お家で愛犬の耳のお手入れをする際、イヤークリーナーを使用する際は、十分に注意し、お耳は必ず濡れたコットンなど、やわらかいもので拭き取る程度にしましょう。
愛犬が耳を気にしていたり、かゆがっているなど、普段と変わった様子がみられる場合は、獣医さんに診てもらうことをおすすめします。